手嶋龍一

 やっと読み終わった。湾岸戦争のときの日本の外交の話。

外交敗戦―130億ドルは砂に消えた (新潮文庫)

外交敗戦―130億ドルは砂に消えた (新潮文庫)

引用

「・・・湾岸戦争の財政貢献は世界中のほとんど誰からも感謝されず、評価もされなかった。

町内会のお祭りでも、みこしも担がず、飾りつけにも加わろうとしない金持ちの家が一軒

や二軒は必ずあるものだ。そういう家ほど、すべてを喜捨ですまそうとする。町内の人た

ちは集金にはくるかもしれないが、誰ひとりとして尊敬しようとはしない」

 ワシントンの日本大使館で九十億ドルの交渉に携わった若手外交官は哀しげな面持ちで

こう語っている。彼は、金ですべてを済ませることの不毛を目のあたりにしたのだった。


若手外交官の比喩がわかりやすかった。日本の評価はそういう感じだったんなんだなぁと。